2010年5月16日日曜日

宮城谷昌光/風は山河より

初の歴史ネタエントリです。





ちょっと前になりますが、宮城谷昌光の「風は山河より」を読了しました。

この小説は、数多い宮城谷作品の中で、初めて日本の歴史を題材にしたものです。

しかも野田菅沼氏という決してメジャーとは言えない武将を主役に据える辺り、これまで介子推や田横といった陽の当たらない硬骨の義士たちを魅力的に描いてきた宮城谷節の真骨頂、といった感があります。

自分は戦国時代には結構詳しい方ですが、アンチ徳川のため三河の国人衆や徳川譜代の家臣などにほとんど興味なかったこともあり、かなり新鮮な気持ちで読むことができました。

やっぱり日本の話は、価値観や空気感を深く理解できるところが改めていいなと思いました。

そんなわけで、今回初めて菅沼氏の存在を知ったのですが、これまで戦国SLGの「信長の野望」にも登場していたのかな?と気になったので、この機会にちょっと調べてみました。

(データの作成は火間虫入道様のウェブサイトを参考にさせていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。)

信長の野望・武将風雲録(4th)
武将名
政治
戦闘
教養
魅力
野望
義理
菅沼定村
42
48
50
55
50
3

信長の野望・覇王伝(5th)
武将名
政治
戦闘
智謀
采配
野望
義理
菅沼定村
42
58
40
65
50
7
菅沼定利
46
57
39
60
39
8

信長の野望・天翔記(6th)
武将名
政才
戦才
智才
魅力
野望
義理
菅沼定村
84(B)
116(B)
80(B)
60
51
7
菅沼定盈
116(B)
132(B)
86(B)
62
60
8

信長の野望・将星録(7th)、信長の野望・烈風伝(8th)
登場なし

信長の野望・嵐世記(9th)
武将名
政治
采配
智謀
野望
義理
菅沼定盈
47
27
52
37
70

信長の野望・蒼天録(10th)
武将名
政治
統率
知略
義理
野心
菅沼定盈
49
38
53
46
41

信長の野望・天下創世(11th)
武将名
政治
統率
知略
教養
義理
菅沼定盈
48
39
51
47
46

信長の野望・革新(12th)
登場なし

信長の野望・天道(13th)
武将名
統率
武勇
知略
政治
義理
菅沼定盈
55
68
57
54
89

初登場は意外と古く、4作目の「武将風雲録」でした。ただし、菅沼定村のみ。この頃の武将ファイルを見ると、山家三方衆の一人とされていたり、経歴が息子の定盈と混同されていたりと、詰めの甘さが目立ちます。能力も激しく適当感が漂っています。

5作目の「覇王伝」ではなぜか菅沼定利が登場していますが、歴代作品を通じてこれ一回のみです。田峯菅沼氏としても唯一の登場。相変わらず能力は適当です。

6作目の「天翔記」でようやく菅沼定盈が登場。能力値はそこそこ高いです。定村と定盈の親子が顔を揃えるのはこの作品のみで、定村はここでお役御免となります。

これ以降は定盈のみが登場しますが、同時に冬の時代を迎えることになります。

7作目の「将星録」と8作目の「烈風伝」はお呼びがかからず、9作目の「嵐世記」で再登場したものの采配が「27」と驚くべき数値。猛牛・秋山信友や甲斐の虎・武田信玄を相手に一歩も引かなかったという実績は完全に無視されているかのような弱体化です。

さらに10作目の「蒼天録」では義理が「46」と、一度足りとも家康には背かなかったといった史実も無かったことにされてしまいます。

しかし、宮城谷効果か、最新作「天道」でようやくまともな能力値を与えられました。

まあ最近の作品だと能力値を自由に変更できたりするんで何ともですが、ちょっと嬉しいですね。




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