SPC ECO/Out Of The Sky EP

2010年9月。5曲入りEP。





TwitterでJoeyに"New songs coming soon!"と言われた翌日にリリースされるという、言葉に偽りなしすぎなスピードで逆に驚いた。

現時点では、bandcampでのダウンロード販売のみで、パッケージ販売されるかどうかは不明。金額は4GBP。

bandcampって中間マージン(レコード会社やレーベル)を通さずにアーティストが直に販売できる仕組みのようで、購入時の振り込み先がDean Garciaになっていてそれを実感できた。何だかちょっとだけ距離が近づいたような感覚を得られたり。

ダークでメランコリックなミディアムスローの"All My Love"、My Bloody Valentineの"Loveless"を彷彿とさせるフィードバックノイズが素晴らしい"All That You Need"を始め、収録曲はすべて新曲で、どれも期待にそぐわない出来。

"Waiting For The Day"は、3 Colours RedというバンドのChris McCormackがギターで参加している。

後期Curveは楽曲の完成度は高いものの、どこか単調というか、熱意に欠けていたような印象があった。その頃と比べてDeanのサウンドアプローチは大きく変わってはいないのだが、RoseのスウィートでポップでメランコリックなヴォーカルとJoeyの変幻自在なノイズギターが加わることによって、その足りなかった部分を補って余りあるものに変えている。

一番嬉しく思うのは、楽曲を聴いてるとCurveはもちろんのこと、The Cureの切なさ、Cocteau Twinsの神秘さ、My Bloody Valentineの儚さといった自分が大好きな音楽たちのキーポイントを感じさせる箇所に多々出会えること。

その昔The CureやCurveに出会ったときに、彼らの音楽は多分死ぬまで聴き続けるんだろうな、という予感がした。

それは彼らの音楽の中に、人間の本質部分で深く共有出来るものを見つけることができたからだと思う。

そして、その予感は10数年を経た今でも変わっていない。

SPC ECOも、そういった予感がしている。

アルバム単位だと結構あるんだけども、バンドそのものとなると、少ないんだよなぁ。

もちろん通期で見ると好き嫌い分かれたりするんだけど、嫌いというか、そんなにお気に入りじゃない作品も、もしかしたら聴き逃している魅力があるんじゃないの？って何度も聴いてしまう、そんな存在。


*追伸*
TwitterでSPC ECOのことをつぶやいていたところ、自分と同じようにブログでSPC ECOをプッシュしているRATAさんという方に出会いました。
紹介いただいたブログでは、自分とはまた違う視点で、かなり熱く語られています。この場を借りて紹介させていただきます。
nmnlblog. [no music, no life!!]


収録曲
01. All My Love
02. Waiting For The Day
03. All That You Need
04. What You See
05. White Light

参加メンバー
Rose Berlin (vocals and lyrics)
Dean Garcia (bass drums guitar and programming)
Joey Levenson (guitar sonica)
Chris McCormack (additional guitars on Waiting For The Day)