2007年。6thアルバム。
5年振りとなるオリジナルアルバム。
この間、Narasakiは特撮を始めとしたサイドワークに精を出しており、Deepersとしても"Penguin e.p"('04)、"Mouse EP"('04。ライヴ会場のみで販売)などリリースはあったのだが、それまでは毎年コンスタントにアルバムをリリースしていたのに5年も間隔があいたのに加え、05年にリリースされた初のDVDのタイトルが"Forever"だったりと、何かと不吉な予感を感じさせる予兆があった。
さらに10年間Deepersのベーシストの座を守ったYoshio(a.k.a. Kawanaka)の脱退、ということもその予感に拍車をかけた。
しかし結局のところそれは杞憂に終わり、Deepersは2011年現在も活動を継続している。
このアルバムでは正式メンバーはNarasakiとKannoの二人ということで、これまで以上にバンドっぽさが希薄になった。
こうなってくるとサウンドはSadesper Recordと境界がほとんどなくて、Narasakiのヴォーカルが乗るかどうかでかろうじてCOTDとの区別ができる状況。
これまではデスメタルをベースにネオコア、シューゲイザー、ニューウェイヴを混ぜて、さらにスパイス的にテクノ、ボサノヴァ、ジャズを振り掛けて...みたいなのがDeepersのベーシックな(?)サウンドスケープだったのだが、本作以降はそこに加えてジャパニメーションのエッセンスが重きをなすことになっている。
ギター比率が下がって打ち込みとの同期が増え、ヴォーカルにもかなり加工を加えてるので、そういう意味で、本作はこれまででもっとも聴きやすいアルバムといえる。
特筆すべきは"Ribon no kishi"の突き抜けっぷりか。
サビの歌詞はNarasakiらしからぬ語感重視な軽妙さで、氏の持つポップセンスが新境地に至った感ある。
昔からのファンというのは保守的になりやすい兆候があるので、この変化をあまり快く思っていない人もいると思うが、個人的にはNarasakiがやりたいようにやるのがDeepersだと思っているので、このまま突っ走ってもらいたいところだ。
(相変わらずライヴで昔の曲は演っているし。)
それよりもNarasakiの肥大化が気になる。昔はとっても細かったのに...。
ライヴでは、脱退したYoshioに代わり、元cali≠gariの村井研次郎がサポートでベースを弾いている。
その他のメンバーはKojiとPlastic Treeのナカヤマアキラがギターで、プラスして時々Watchmanが参加。
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